3月句会結果発表
兼題の部(春灯)
作 品 互選 選者選 都道府県 作者
30春灯に路地の深さを測りけり10京都府しげお
19マネキンの妖し目に合ふ春灯7栃木県荒川三歩
26格子戸に春灯漏るる祇園茶屋7神奈川県ひろし
86白無垢の春燈にひく仕付糸7滋賀県和 久
3春灯下李白杜甫らと時空超え5千葉県山 月
64マンションの百の春灯物語5福岡県宮内和彦
93春灯やモスクに祈る実習生5北海道小 幸
17春灯手描きの会津絵ろうそく4静岡県雪 子
7春灯のなかを流れり高瀬川4埼玉県祥 風
37春灯や春日大社の大和舞4鳥取県レイコ
45父母の若き写真や春灯し4北海道篤 道
73浄瑠璃の道行きの段春灯し4熊本県蕗の薹
88春灯の瞬きあひて峡の家4静岡県さくら
5仕手の出を待つに一笛春ともし3愛知県草 木
28妻抱けば長きまつげや春燈下3大阪府森 佳月
11春灯や便りなき子を案じつつ3北海道みなと
13春燈の部屋に昭和の掛け時計3千葉県良 仙
24百僧の念仏三昧春灯3埼玉県ま こ
68春灯を連ねはんなり和紙の町3岐阜県色即是句
69春灯やぬる燗をつぐ白き指3茨城県逸 光
74春灯のひとつひとつにものがたり3神奈川県毬 栗
101春灯やマジックの指しなやかに3静岡県春 生
107春灯今宵も無言一人酒3奈良県たにむら
75春灯下加賀の銘酒を並々と2神奈川県風 神
1春灯やゴッホ画集とルノアール2栃木県垣内孝雄
2春灯や窓に映りし影ひとつ2千葉県えだまめ
16春ともし衿元ゆるく仏様2京都府せいち
27春灯下遺影の君は微笑みぬ2静岡県かいこ
33小路より春灯洩るる大石忌2千葉県みさえ
38まほろばの御仏の笑み春灯2埼玉県桜 子
43路地裏の店の暖簾や春ともし2神奈川県阿部文彦
52迷ひ着く一軒宿の春灯2静岡県
66春灯の翳りの白き夢二の絵2静岡県彗 星
67ながらへて点滴薬の春ともし2東京都千 晴
76春灯や詩集繰る音やはらかく2神奈川県しゅう
78春灯やミルク飲み干す泡の音2沖縄県繭 子
83立ち読みの古書肆の棚や春灯2千葉県蘆 空
84銀閣の白砂染めて春灯し2大阪府光吉元昭
87旅プラン練る時たのし春灯下2山口県ももこ
97春灯や坂の途中で眠る猫2愛知県いきか
100春燈に受胎告知の息づけり2東京都けいこ
103春灯やエレベーターの無音感2千葉県しろみそら
4服薬の白湯のかるきや春灯下1滋賀県百合乃
14花屋からドレミの歌や春ともし1千葉県蘆 空
20春灯や病室五人癒近し1滋賀県正 男
21春灯や毎日送る見舞文1長崎県みんと
22湖の宿の対に浮かぶや春灯り1愛知県秋ひろ
25春灯大木の影立上る1埼玉県立山 嶺
29ミスコンに敗れて滲む春灯1東京都水谷博吉
31家苞の重きが嬉し春あかり1広島県山野啓子
32田の神を祀る天城の春灯1静岡県浜 子
36半襟の淡きひと花春灯し1三重県déraciné
39清水の舞台浮かぶや春灯し1神奈川県ドラゴン
42さりながら遣らずの雨か春灯1東京都柏 松
44春の灯をもう一度点け書く追伸1岐阜県近藤周三
47鴨川の河畔に並ぶ春灯1兵庫県大谷如水
48雨に沈むあれが京なり春灯1兵庫県峰 乱里
50春灯や白内障の手術終え1愛知県茶ぼくさ
53春灯や少女の耳朶に飛天揺れ1千葉県光雲2
55春灯や些細なことに腹を立て1三重県八 郷
58春灯や針穴に糸労す妻1埼玉県イレーネ
60鉢植えの並ぶ黒塀春灯1三重県正 耕
62ふくよかな人形のかほ春灯1埼玉県グレイス
63春灯や遺影は確と腕組みす1京都府福井茶衣
70春灯自販機点る港町1和歌山県茫 々
72寄添ひし影は一つの春灯下1福岡県みつぐ
79介護士に返す微笑み春灯1神奈川県横坂 泰
80春灯しこころに少し暖をとり1東京都一 寛
81死の影の見へぬ遺影や春灯1茨城県申 女
82眺めいる山の写真や春灯1千葉県須藤カズコ
85春灯に釣られ無沙汰の文を書く1静岡県みちのっ子
90暮れ始む湾岸沿いの春灯1千葉県相良 華
94春の灯やのりものずかん飽きもせず1広島県新宅 俊
95春灯下卓袱台囲む三世代1愛媛県牛太郎
96焼け跡にぽつりぽつりと春灯1奈良県たにむら頼迪
98民泊に笑ひ戻れり春灯1長野県幸 々
102厨より漏れる春灯里帰り1広島県林 己紀男
106春の灯や顔寄せ合ひてオンライン1広島県一 九
自由題の部
作 品 互選 選者選 都道府県 作者
321春泥を蹴立てて軍鶏の勝ち誇る8奈良県たにむら
228踏切を初蝶ゆきてまたもどる8千葉県蘆 空
120悠久の大地の息吹土筆生ふ8千葉県良 仙
171ふるさとはみんな過去形桜散る8福岡県宮内和彦
182ペダル漕ぐ菜の花畑のつきるまで7神奈川県風 神
172木道の隙間突き抜く葦の角7静岡県えいちゃん
127この街で生き抜く覚悟雛祭6滋賀県正 男
133ふらここや子は背に風を膨らませ6神奈川県ひろし
151過疎すゝむ村の洗ひ場花筏6岐阜県近藤周三
168踊り子の紅き口紅荷風の忌6東京都一 八
188手に受けてさても冷たき落椿6茨城県申 女
154たぽたぽと舟べり叩く春の水5兵庫県大谷如水
144寺までの道は真っ直ぐ涅槃西風5鳥取県レイコ
241春灯を積み重ねたる摩天楼5静岡県かいこ
275客席に蝶も乗せゆく路線バス5東京都一 八
243長き藻を梳るごと春の川4東京都水谷博吉
254遠き日の春の夕べのかくれんぼ4東京都カツミ
113啓蟄や落葉のうごく水たまり4静岡県指田悠志
131海よりの風に遊びし黄水仙4埼玉県ま こ
137たんぽぽの咲くや日本種西洋種4京都府しげお
146煌めきを加へ海へと春の川4神奈川県ドラゴン
155制服の丈の短し三月尽4兵庫県峰 乱里
178蓬摘む幼き頃の香と共に4奈良県よっこ
195引く波の小さき形見桜貝4静岡県さくら
211職を去り後ろ歩きに観る桜4大阪府椋本望生
230春風に打ち合っている絵馬と絵馬4京都府せいち
246春愁や老斑の手のおきどころ4静岡県浜 子
308梅の香を纏いて登る天守かな4広島県新宅 俊
223啓蟄や歳尋ね合ふ三歳児3東京都小石日和
116礼拝堂そつと抜けゆく花菜風3東京都小石日和
141啓蟄や動くものみな南無阿弥陀3埼玉県夜 舟
143甘えさせ甘やかせざり桜東風3三重県déraciné
173春の星五つの色の金平糖3静岡県彗 星
185ねむる児の微かな白目春日向3沖縄県繭 子
192手のひらに花一輪の冷え残す3静岡県みちのっ子
194おいおいと笛吹ケトル春の昼3山口県ももこ
198引き合ひて繋がり合ひて花筏3静岡県こいちゃん
215梅の香や空家に残る植木鉢3栃木県垣内孝雄
220廃校の窓輝ける春田かな3静岡県指田悠志
249からからと雨戸を繰れば豆の花3神奈川県みぃすてぃ
258石に鳴る鍬は打楽器春田打3岐阜県近藤周三
265花なずな鉛筆書きの祖母の文3奈良県陶 生
287栄枯盛衰見てきし城の大桜3熊本県蕗の薹
290春ショールふはりと祖母の形見かな3神奈川県しゅう
299古布を縫う春の陽も縫う古ミシン3静岡県みちのっ子
300ふるさとの話のつきぬ蓬餅3滋賀県和 久
309饂飩屋の提灯点る朧かな3愛媛県牛太郎
179古けたる巣箱に雨の容赦なく2福岡県みつぐ
108しら梅や小路に灯る小料理屋2栃木県垣内孝雄
111とぎ汁の流すや薄き花曇2滋賀県百合乃
114高瀬川京の春灯ほしいまま2埼玉県祥 風
119学び舎の津波の痕よ雪解風2千葉県玉井令子
125亡き父母の故郷は愛媛桜鯛2京都府花 子
126剪定の老女家守る気骨かな2栃木県荒川三歩
132角潰る老舗の蒸籠草の餅2埼玉県立山 嶺
149犬ふぐり屈みて巡る小宇宙2東京都柏 松
152啓蟄や重機の音の容赦なく2北海道篤 道
156春うららパントマイムの揺らす影2群馬県志 楽
159春蝉の声に山の季開かるる2静岡県
161里帰り妣(はは)の色あり花辛夷2福岡県Shin
164三月の三陸の海いま静か2愛知県さ と
169たをやかに柳川面にかげひろげ2埼玉県グレイス
170梅東風や五色の幕のひるがへる2京都府福井茶衣
176永き日や昭和の蹉跌なぞる日々2茨城県逸 光
177花吹雪く手にさびしさのこぼれ落つ2和歌山県茫 々
180新発意の青きつむりや涅槃西風2熊本県蕗の薹
189物刻む手の止まりたる春の雷2千葉県須藤カズコ
207春雷の彼方浪江の青い空2東京都けいこ
208遠足の短き橋を渡りけり2静岡県春 生
213春昼やまろき水脈ひき番鴨2広島県一 九
225夫の忌や春の光を掻き集め2北海道みなと
226くつきりと枝影のあり春障子2千葉県玉井令子
236夜桜を街灯はただ照らしおり2愛知県秋ひろ
237啓蟄の菰取る茎のうすみどり2愛知県丸 吉
238腰かがめ祖母の手遊び草の餅2埼玉県ま こ
240春めくや窓全開の教習車2神奈川県ひろし
242飛火野に鹿居らずして青き踏む2大阪府森 佳月
245野良猫の子はまだ人を恐がらず2広島県山野啓子
250ふるさとや花に別れて花ひとり2三重県déraciné
251かんばせはやさしくくるみ雛納む2鳥取県レイコ
253草青む追ひて追はれてドッグラン2神奈川県ドラゴン
259間遠なる鋸引く音や花曇2北海道篤 道
260パテシエの夢膨らみて卒業す2東京都藤方昭男
261麗かやポンポン船の水脈白し2兵庫県大谷如水
266ひたすらに葉を食ぶ蚕生きる音2静岡県
269ワクチンの針より逸らす目に桜2三重県八 郷
274口ずさむ小学唱歌春の朝2三重県正 耕
277大福の粉くちびるに春炬燵2京都府福井茶衣
278草千里牛の背中に風光る2福岡県宮内和彦
282鳥雲に終点のバス車庫に入る2岐阜県色即是句
288房総も船も理想も遠霞2神奈川県毬 栗
294花こぶし照ると曇るで色直し2東京都一 寛
295評判のパン屋の目印ミモザ咲く2茨城県申 女
302放たれて仔馬に弾み牧の朝2静岡県さくら
307春光や海に向かひて黙祷す2北海道小 幸
312鼻歌の弁当箱に柏餅2長野県幸 々
318ふり返りつつ進みつつ花見かな2大阪府椋本望生
112春眠の醒めぬままなる夢みたり1愛知県草 木
123丸き風丸き波寄せ桜貝1京都府せいち
128啓蟄や再延長は免れず1長崎県みんと
129全山を桜さくらで軽くなり1愛知県秋ひろ
135のんびりと波紋ひろがる春の池1大阪府森 佳月
136雛の客来ているらしき宵寝かな1東京都水谷博吉
147うつし世の永劫回帰花開く1東京都カツミ
148のびのびの八つ手の茎や実は白く1栃木県あきら
150車窓より望む山並春の色1神奈川県阿部文彦
158大地より湧き出る如く犬ふぐり1奈良県陶 生
160夜桜や連れ立つ鯉の緋の衣1千葉県光雲2
167校庭の記念植樹の芽吹きかな1三重県正 耕
175紙ヒコーキ春の泥よけ墜落す1岐阜県色即是句
181耳そうじ妻にねだらる春の宵1神奈川県毬 栗
183花吹雪舞台役者を気取りけり1神奈川県しゅう
184野霞や奈良にどっかり廬舎那仏1福岡県蛍 川
191どさりどさ椿の落花看取りけり1大阪府光吉元昭
202夕東風や瀬戸内海に島いくつ1愛媛県牛太郎
203浄水の池の面揺らして椿果つ1奈良県たにむら頼迪
209南国の香り纏ふ初つばめ1広島県林 己紀男
212梅の花重なりあつて園満ちる1北海道沢田千賀子
214再会を誓ふ二人に散る桜1奈良県たにむら
218庭師帰り遅日の風やいつまでも1滋賀県百合乃
221啓蟄や高き産声みなに笑み1埼玉県祥 風
222青空を溢して庭の犬ふぐり1兵庫県鈍愚狸
227投石の広がる波紋万愚節1千葉県良 仙
235朧月森の小径はどこまでも1長崎県みんと
239見晴るかす田地弛みて春となる1埼玉県立山 嶺
244春昼やふいに時計のチクタクと1京都府しげお
247小夜更けて春満月の匂ひやか1千葉県みさえ
255どくだみは薬の匂いナースの灯1栃木県あきら
257発車ベル名残り尽きなし春帽子1神奈川県阿部文彦
263四畳半荷風の遊ぶ利休の忌1群馬県志 楽
273水面には木々の影ゆれ水草生ふ1千葉県柳 風
280茶畑の波打つ茶の葉風光る1静岡県彗 星
281風下に立ちて落花を浴びにけり1東京都千 晴
296マーマレード程よく煮えて夕朧1千葉県須藤カズコ
297風ひかる止まったままの大時計1千葉県蘆 空
303オキザリス首を伸ばして咲きにけり1東京都谷澤慎一郎
306今朝早く子守頼まれ養花天1兵庫県ケイト
313チューリップ絵本の中を飛び出して1愛知県コタロー
314北斎の桜を訪ね御殿山1東京都けいこ
317リトープスの鉢は手づくりあたたかし1千葉県しろみそら
《選評》選者:草の花俳句会 副主宰 鈴木五鈴(すずきごれい)

《兼題の部:春灯》

★春灯下李白杜甫らと時空超え

李白も杜甫も盛唐を代表する詩人。二人併せて「李杜」と称される。しかし、二人の生き方は正反対。李白は、
酒を好み奇行が多く、泥酔のまま水中の月を捕らえようとして溺死したと伝わる。片や杜甫は、社会を鋭く見つ
めた叙事詩が得意であったとされる放浪詩人。ですが、この「李杜」人気は未だに衰えをしりません。作者も
そんな一人なのかもしれませんね。春灯の下、時空を超えて彼らの詩の世界に遊んでいたというのですから。

◎仕手の出を待つに一笛春ともし

能の一場面でしょうか。私の不得手な世界なので良く分かりませんが、「春ともし」の能舞台が思われます。
いよいよ「仕手」の登場なのでしょうか。その合図のごとく「一笛」が高鳴る。そんな場面が彷彿と浮かびま
した。とても臨場感豊かな句です。

◎マネキンの妖し目に合ふ春灯

「妖し目」とは作者の造語でしょうか。『日本国語大辞典』でも確認できませんでした。「妖しき目」という
ことなのでしょうが、魅かれました。艶めかしくて妖しげな目、ということなのでしょう。「春灯」だからこ
そ「妖し目に合ふ」が現実味を帯びて感じられるのではないでしょうか。マネキンの人を惑わすような目つき
に出会った驚きが一句を成す要因だったように思います。

《自由題の部》

★春泥を蹴立てて軍鶏の勝ち誇る

「春泥」とは「春のぬかるみ(春雨や凍解け、雪解などが原因)」のことを言います。春季の泥のことでは
ありません。さて、掲句は闘鶏(これも春の季語)の一場面ですが、「春泥を蹴立てて」が臨場感豊かに一句
を統べています。闘鶏場の景観までも彷彿とさせてくれます。こういう句は季重なりなどと言うマイナス評価
の対象にはしたくありません。

◎たぽたぽと舟べり叩く春の水

「春の水」には、柔らかく温んだような手触り感があるように思う。この句の「たぽたぽと」の擬音語は、同
時に水の動き方にも及ぶような感覚がある。「舟べり」を「たぽたぽと」春の水が叩いているのである。岸辺
の杭につながれた小舟の様子がとても良く見える。

◎古けたる巣箱に雨の容赦なく

近所の巣箱は、毎年四十雀が利用していたが、どういう訳か今年は来なかった。明らかに今や「古けたる巣箱
」になってしまっている。利用されなくなった巣箱はいかにも哀れ。そこに「雨の容赦なく」。この巣箱の寿
命はすでに尽きたのかもしれませんね。


添削(ランクアップのために)

助詞や助動詞の選択一つで俳句はがらりと変わってしまいます。
良くなるか悪くなるかはそれ次第、とすら言えるほどなのです。

・寄添ひし影は一つの春灯下 → 寄り添へる影はひとつに春灯下

気にして欲しい一つ目は過去の助動詞「し」についてです。動作が完了して、その結果が存続している意を表す、
つまり「~ている」との解釈も認められてはいますので、とりあえず良しとしますが、それでも完了の助動詞
「り」がありますので、できれば「添へる」としたいところです。二点目は「一つの」の「の」です。このまま
では「一つ」は「影」に掛かるのか、「春灯」を修飾するのかが曖昧。「影」と「一つ」は一体のものとして、
「春灯」とは切り離したいところではないでしょうか。なぜ「の→に」にしたのかをご理解くださるよう願います。

・学び舎の津波の痕よ雪解風 → 学び舎に津波の痕や雪解風

「津波の痕」は、場所を示す助詞「に」を用いて、本来はあって欲しくない、こんなところにまで、というニュ
アンスを出したいところです。悲しい思いが蘇ってしまう痕跡ですが、そこに春を告知するかのような雪解風。
一抹の救い、希望ですね。この雪解風は、上五中七をしっかりと「や」で切ることで、その存在感がクローズ
アップできるのです。句も大きくなります。この辺の呼吸を身につけられるよう願います。

・春風に打ち合っている絵馬と絵馬 → 春風や打ち合うてゐる絵馬と絵馬

「春風に」では、一句の主役が「絵馬と絵馬」になってしまいます。ここは「春風や」として大らかに景全体
に吹かせて欲しいものです。その結果の一つとして「打ち合っている絵馬と絵馬」に作者の関心が向かったはず
なのです。こういう場面こそが「や(切字)」の働き場所なのです。


        
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